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留置場で喜ばれる6つの差し入れ

  • 文責:所長 弁護士 山澤智昭
  • 最終更新日:2025年1月7日

1 逮捕された場合の流れと勾留期間

刑事事件を起こし警察に逮捕されると、警察署内の留置場に2日間留置されることになります。

逮捕され留置されている2日間、被疑者は家族も含め誰とも面会することができません。

しかし、例外的に弁護人は面会が可能です。

また、差し入れも弁護人のみがすることができます。

逮捕された後2日以内に、被疑者は通常検察庁に身柄送検されます。

そこで検察官の取り調べを受け、送検から24時間以内に「裁判所に勾留請求をするかどうか」を検察官が判断することになります。

軽微な事件なら検察官は裁判所に勾留請求せずに釈放することが少なからずありますが、検察官が勾留請求すると、裁判所は被疑者に勾留質問をして、10日間の勾留の必要性を審理します。

結果、必要性があるとされれば勾留決定となります。

裁判官から勾留決定がなされた場合、逮捕に引き続き10日間(最長20日間)を警察署内の留置場で過ごさなければならなくなります。

勾留中は逮捕直後とは異なり家族も面会・差し入れが可能ですが、その内容は大きく制限されています。

このように、逮捕をされると最長20日間勾留されますが、起訴をされて引き続き警察の留置場(もしくは拘置所)に留置されることになると、身柄拘束は更に長期間に及びます。

2 家族・友人・恋人に差し入れをしたい

⑴ 差し入れは可能

留置場では、当然ですが普段の日常生活とは全く異なる制限を受けることになります。

そのような中で、勾留されている人は、自分の家族(子供・旦那・妻)や恋人・友人に対し、「差し入れ」をお願いすることができます。

弁護士としての経験上、はじめて逮捕・勾留される方は、身柄拘束が5日以上経過すると表情に明らかにみてとれる精神的な疲れが出てきますので、差し入れなどによる周囲のサポートは非常に重要なものであると言えるでしょう。

⑵ 差し入れのやり方

刑事事件における「差し入れ」とは、勾留されている人に対し、現金・物品を渡すことです。

差し入れは、原則として誰でも行うことができます。

差し入れのやり方は、警察署の「留置管理課」に行き、所定の申込用紙を記載して、差し入れしたい物品等を留置管理課の職員に渡して行います。

その際に、身分証明書や印鑑が必要となる場合もありますので、予めご持参することをおすすめします。

なお、差し入れは平日の日中に限定されていますが、弁護士は平日・土日・夜間を問わずいつでも差し入れができます。

⑶ 郵送による差し入れも可能

郵送による差し入れも可能です。

しかし、差し入れをする人の氏名が明らかでない場合や、差し入れできる品目や規格、数量が警察署の留置施設で指定されているものから外れる場合などは差し入れが認められません。

郵送による差し入れが認められなかった場合には、警察署から引き取りを求められることになるので注意が必要です。

⑷ 差し入れルールを必ず確認すること

各警察署によって差し入れについてのルールは若干異なりますので、あらかじめ警察署の留置管理課に問い合わせるのが無難です。

なお、食物の差し入れは「毒物が含まれている可能性がありうる」との見地から一切できません。

同様の理由で薬の差し入れも禁止されていますが、留置場での身体拘束の最初に、被疑者に持病や日常の服用薬の聞き取りがあります。

必要な治療や投薬ができるように近くのクリニック・総合病院に通院させてもらえますので、基本的には心配は無用です(もちろん、通院には警察官が同行します)。

3 喜ばれる6つの差し入れ

⑴ 現金(食事や物品の購入に必要)

喜ばれる差し入れとして、第一はやはり現金です。

留置場の中でも(制限はありますが)食べ物や物品を購入することができます。

もちろん、三度の食事は出されますが、基本的に質素であり、冷めている・美味しくないというケースがあります。

そこで、留置場にいる被疑者や被告人は、警察署指定の店に出前を頼んで温かい食事を食べたいと思う人が多いようです。

差し入れてもらった現金で、石鹸や歯磨き粉などの日用品を購入する人もいます。

なお、上限は3万円とされているところが多いです。

⑵ 衣類・服(下着など)

刑事事件の容疑をかけられた人は、ほとんどの場合で事前の準備なく勾留されます。

そのため、10日間(勾留延長で最大20日間)の勾留生活に必要な下着類などは基本的に足りません。

警察署でも下着類の貸し出しは行っているのですが、中古の古びた下着類を使用することに抵抗を感じる人が多いようです。

そこで、勾留されている人は、自分の家族や恋人・友人に対し、自分の下着や新品の下着の差し入れをお願いすることが多いと聞きます。

【自殺などの事故防止のための制限】

下着などの衣服の差し入れについては、自殺などの事故防止の見地から、ひも(ゴム紐も含みます)のあるものやネクタイなどの差し入れは禁止されています。

ひもを外したものは差し入れることができますので、警察署の留置管理課に、事前に電話などで「どういう衣服が可能でどういう服がダメなのか」を聞いて差し入れることをおすすめします。

⑶ マンガ・雑誌・小説本

マンガ、雑誌、小説などの本の差し入れも喜ばれます。

勾留されている間、取り調べを受けている時間以外は、被疑者は基本的にやることがありません。

そのため、漫画や小説、雑誌などの本を読んで過ごしたいと考えるようです。

警察署にも備置きの本(小説など)がありますが、種類・量が多くはありません。

そこで、最新の小説や趣味の雑誌(音楽・サッカーの雑誌など)を差し入れとしてお願いする方は多いです。

なお、一度に差し入れることができる書籍は3冊とされているケースが多いようです。

ちなみに、警察の留置管理係では差し入れられた書籍に一通り目を通して、手書きの記載などがないかチェックします。

⑷ 便箋・封筒、切手

外部の人と連絡を取るための便箋・封筒の差し入れも喜ばれます。

勾留されている人は、外部との連絡を制限されます。

もっとも、手紙を書いて郵送して、家族などと連絡を取ることは基本的に許されています(ただし、弁護人以外の者に対する郵便は、1日1回までという制限があります)。

勾留生活を送っている人は、やはり不安になったり、家族の状況が気になったりします。

その時に、便箋と切手があれば、郵便で家族と連絡を取り合うことできます。

更に、刑事弁護との関係でいえば、示談をする必要がある事件では弁護人が謝罪の手紙を被疑者に書いてもらうために便箋を差し入れることがよくあります。

⑸ 写真(家族・恋人)

家族や恋人、友人が写っている写真も喜ばれます。

勾留されている人は毎日不安で心細いため、家族などの大切な人の写真を見てとても励まされるようです。

なお、差し入れが可能は写真のサイズには決まりがあり、「Lサイズ(89mm×127mm)」しか差し入れできません。

⑹ 家族や恋人からの手紙

逮捕・勾留されて、家族や恋人もショックを受けると思います。

しかし、勾留された人自身も当然落ち込み、精神的な不安を抱えています。

そのような状況で、家族や恋人から届く励ましの言葉が詰まった手紙はとてもありがたいものです。

妻や恋人からの手紙を読んで、留置場内で涙を流してしまったという話もよく聞きます。

4 留置場に拘束されてしまったら弁護士へ相談

このように、勾留中の被疑者に差し入れをすることは非常に重要なサポートといえます。

しかし、差し入れには多くの制限があり、家族であっても最適なものを選んで差し入れることは難しいケースがあるようです。

そんな中、弁護士はあらゆる制約もなく被疑者に差し入れが可能です。

もし家族や恋人に差し入れがしたい等の希望がありましたら、弁護士経由で差し入れを渡すことも可能ですので、どうぞご相談ください。

当法人は、刑事事件に強い弁護士が在籍しています。

様々な事件に関する刑事弁護が可能であり、勾留時のサポートから示談の成立・不起訴の獲得までサポートいたします。

初回30分間は原則無料でご相談いただけますので、留置場に拘束されてしまったら、まずは当法人の弁護士へご相談ください。

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